お茶が入りましたよ:トップ>茶道を愉しむ>『南方録』を読む>26 手桶とつるべの扱い方の違い

<26> 手桶とつるべの扱い方の違い。


    真(しん)ノ手桶(ておけ)ハ手ヲ横ニ置(おき)、ツルベハ手ヲ竪ニヲケト云(いう)人アリ、又手桶
    ノ手ハ竪ニ、ツルベハ横ト云人モアリ、易は二ツトモニ横ニヲクガヨシトノ玉フ、タテニ置テハ
    第一、手ニツカヘテ柄杓(ひしゃく)ハコビガタシ、ソレモトカク定リテ竪ニ置ベキ法ノ物ハ不及
    力候ヘトモ、定法ハナキモノナレバ、所作ノ仕ヨキガヨキ也、手桶ハ炉バカリニ用ベシ、
    風炉ニハ努ゝゝ(ゆめゆめ)用ベカラズ、ツルベハ四季トモニ用ル、第一、口切・朝会ナドニヨシ、
    


    【熊倉博士の語訳】


    真の手桶の水指は把手(とって)が横になるように置き、つるべの水指は竪になるように置け、と
    いう人がいる。また逆に手桶は竪、つるべは横という人もいる。宗易は両方とも横になるように
    置くのがよいといわれた。竪に置いたのでは第一把手につかえて柄杓の動きがむずかしい。
    それにすでに竪に置くべきものと決った法があるならとやかくいうまでもないが、定法がないもの
    なのだから、動作のやりやすいのがよい。手桶は炉のときだけに用いなさい。風炉はけっして
    使ってはいけない。つるべは四季を通じて用いるが、ことに口切、朝会などによい。


    【語釈】
    真ノ手桶 : 真塗の手桶型の水指。


    【熊倉博士の解説】

 
    利休のこうした主張にもかかわらず今日では大体、手桶は手を横、つるべは手を竪とする流儀
    がおおいようである。


    


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