お茶が入りましたよ:トップ>茶道を愉しむ>『南方録』を読む>24 風炉では炭手前の拝見はない
| <24> 風炉では炭手前の拝見はない。 風炉にて炭所望して見る事なし、次第事すミて、灰のあしらい火の移(うつり)を見るハ さもあるべし、 【熊倉博士の語訳】 風炉のときは炭を所望して拝見することはしない。炭手前がすべてすんでから、灰の仕方、 火のおこる様子をみるのはいかにももっともなことだ。 【語釈】 灰のあしらい : 茶の湯では炭を置くとき、灰についてもさまざまの造形的な灰形がある。 遠山灰とか向山灰とか、あたかも自然の景色を抽象したような灰形が できた。 【熊倉博士の解説】 茶の湯のなかでは炭手前がとても大切にされる。炭手前というのは、基本的にはまず第一に 炭の置き方、灰の仕方、これにともなう炭をつぐ動作とそのまわりの灰を整える動作と、 それに前後する釜のあげおろしの動作よりなる。そこに羽箒で炉を清めたり、香をたく仕事が 加わるのであるが、これら一連の手前を一のまとまった形式に整えたのもやはり利休で あったろう。客達はこの亭主の手前をよくみるために、炉のときはその周囲ににじり寄って 拝見するのが習いであるところがそれはあくまで冬の炉のときのことで、風炉ではそれを しない。なぜならば、炉のように亭主と客で取り囲むようにできればよいのだが、風呂の場合 は部屋の隅に置かれているし、周囲からでは風炉のなかをのぞきこむことができないからで ある。これが一文の主張である。 |
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