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<11> 茶の湯の朝仕事。


    暁ノ火アイトテ大事ニス、コレ三炭ノ大秘事ナリ、易ノ云、暁ノ湯相(ゆあい)ナレバトテ、
    宵ヨリ湯をワカス人アリ、一向左様(いっこうさよう)ニテハナシ、鳥啼(なき)テ起テ炉中改
    メ、下火ヲ入、一炭シテ、サテ井ノモトヘ行テ清水ヲクミ、水ヤニ持参シ、釜ヲアラヒ水ヲ
    タゝヘ、炉ニカクル、コレ毎暁茶室ノ法也、コノ火相(ひあい)・湯相ヲ考ヘテ、客モ露地入
    スルナリ。
    

    【熊倉博士の語訳】


    暁の火相ということは大事なことである。これは三炭の重大な秘事である。宗易のいう
    には「暁の湯相だからといって前の晩のうちから湯をわかす人がいるが、決してそういう
    ものではない。一番鶏が鳴いてから起き、炉の中を検分して下火を入れ、少し炭を入れ、
    さてそれから井戸へ行って清らかな水を汲み、水屋に持っていって釜を洗い、水を満し
    て炉にかける。これが毎朝の茶室の決められた習慣である。この火の具合、湯の具合を
    考えて客も露地入りするものだ。」


    

    


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