コーヒーの話
私は1日に4~5杯コーヒーを愉しみます。
朝食にまずコーヒー1杯、昼食とのあいだでコーヒー1杯、3時ごろ1杯、さらに夕食までにもう一杯。夕食が終わって8時ごろコーヒー1杯。
大体このペースでコーヒーを飲みます。そのうちの1~2回は喫茶店のコーヒーです。
子供のころ家で飲むコーヒーはインスタントしかなく、コーヒーの味というより砂唐の甘味を飲んでいた感じでした。
昭和30年代、田舎育ちの私は喫茶店など入ったことがなく、大学生になって初めて先輩に連れられ喫茶店に入ってコーヒーを飲んだときには、コーヒーってこんなにおいしいものだったのかと、びっくりしたのを今でもはっきりと憶えています。
以来コーヒーが病みつきになり、1日1度は喫茶店に行くようになりました。
当時のコーヒー代は70円、たしかタバコのハイライトが同じ70円でした。
行くのは大体決まったお店。そして決まったテーブル。
コーヒーを飲みながら新聞読んで、雑誌読んで、たまには勉強して、約1時間をすごします。
同級生が来ると、教授の話や、部活の話しで盛り上がります。
彼女とのデートも、もっぱら喫茶店。コーヒーを飲みながら待っていると、颯爽とドアを開けて彼女があらわれます。
天女が舞い降りたように、お店がいっぺんに明るくなった感じがしてました。
40年後の今はその彼女(妻)と喫茶店で待ち合わせをしても、背中が幾分丸くなって(体型も)前かがみですっーと入って無言で私の前に座ります。
そしてスーパーの買い物袋をドサッ。以前のようにお店の中までは明るくなりませんが、それでも私には幸せな
コーヒータイムです。
高校の後輩に喫茶店のマスターがいます。
その後輩は工業大学の電子工学に入ったのですが、アルバイトで勤めたコーヒーショップで焙煎をおぼえ、その奥深さに魅せられて病みつきになり、故郷に帰って喫茶店を始めました。
ブラジルの生産者から直接生豆を購入しています。作柄を見るため年に1度はブラジルに行っているようです。
店に行ってみると、夫婦で悪い豆を選り分けている姿をよく見ます。
その彼から、よい豆と悪い豆の見方や焙煎の違いを教わりました。
悪い豆には、虫食い豆・カビ豆・醗酵豆・未成熟豆・貝殻状豆・などがあり、そのまま一緒に焙煎すると異臭を出したり、炒りむらになったり、いやな味が舌に残ったりしてコーヒーの味覚をだいなしにします。
また、粒の大小をある程度揃えて焙煎することも、炒りむらをなくするポイントです。
後輩のマスターは言います。「コーヒーの味は焙煎の仕方で決まる・・・」と。
焙煎のおもしろさは、一人の男の人生を変える力があるんですね。
◇ コーヒーの基礎知識
コーヒーの木とは、アカネ科に属する多年生の常緑樹です。
原産はエチオピアで、ペルシャ人がアラビアに伝え、東南ア ジア、中南米、東アフリカと拡大しました。
その間に突然変異や交配を重ね、多くの品種が誕生しました。
しかし、コーヒーとして使用可能な品種は3種類に絞られます。
アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種。
その中で、アラビカ種が品質に優れており、香り、味ともよく、世界のコーヒーの生産量の80パーセント近くを占めています。
しかし、天候や、病害虫に弱く、特に乾燥、霜、サビ病の被害で全滅することもあります。
また高地での栽培のため斜面が多く、機械による収穫がむつかしいので、ほとんど人間の手による収穫に頼る地域が多い。
主産地はブラジル、コロンビア、ジャマイカその他。
ロブスタ種は病害虫に強く、生産性にも優れていますので大量生産が可能ですが、個性的な風味と香りが消費者に敬遠され、インスタント用、アイスコーヒー用や増量用に使用されています。
主産地はベトナム、インドネシア スマトラ島。
ちなみに、世界の主な生産国の生産量のベスト10は。(2002年度)
① ブラジル 2,022,000トン ② ベトナム 888,000トン
③ コロンビア 720,000トン ④ インドネシア 420,000トン
⑤ グアテマラ 294,000トン ⑥ コートジボアール 294,000トン
⑦ メキシコ 288,000トン ⑧ インド 270,000トン
⑨ ウガンダ 192,000トン ⑩ ペルー 156,000トン
コーヒーがいつ頃から飲まれ始めたのかよくわかっていません。
14世紀にはイスラムの僧侶たちが徹夜でお祈りをするときに、眠気を覚ます飲みものとして
愛飲されていたらしい。
しかしその飲み方は、煮出し式のトルココーヒーの抽出法であったようです。
現在のような嗜好飲料としての飲まれ方の始まりは、17世紀以降のことでした。
18世紀初頭、オランダ人がジャワ島でコーヒーの栽培を始めました。
このジャワ島のコーヒーの木が西インド諸島や中南米へ持ち込まれ、その後の中南米の
コーヒー栽培の発展につながります。
日本にはいつごろ入ってきたのかもよくわかっていませんが、通商のために長崎の出島に
来ていたオランダ人が、自分用に持ってきたものがいつしか広まったものとおもわれます。
したがって、18世紀になってからだといわれています。
◇ アラビカ種の分類
アラビカ種はエチオピアのアビシニア高原が原産地とされていますが、各地に広まるにつれて
その地方独自の品種改良が進んだり、突然変異や交配を繰り返すうちに多くの品種に分かれていきました。
それは高品質の追求よりも、気候風土に合わせたり、病害虫に対抗するための改良でした。
いわば生産性重視のためであったため、品質の低下を招き、最近では旧来の伝統品種が見直
されてきていますが、生産性の低さ、気候、乾燥、病害虫への弱さからさまざまな課題を抱えています。

コーヒーの代表的な成分は、いうまでもなくカフェインです。
中枢神経や筋肉を刺激する作用により、疲労を回復し、眠気を覚まして頭脳の働きを活発にします。
(しかし例外的に私のように、いくら飲んでも頭脳が活発にならない人間もおります。(;^_^A )
さらに血液循環がよくなります。
また、脂肪を分解する作用が強く、脂肪分の多い食後のコーヒーは脂肪分解に効果的です。
自分ではマニュアル通りにいれたのに、飲んでみるとどうも感じが違う、なにか物足りない。
どこの手順が違っていたのだろう?
何がたりなかったのだろう?
ヨシ、今度こそは・・・
コーヒーの美味さを厳しく追及すればするほど、難しく感じるものです。
その日の温度、湿度、勿論焙煎豆の状態から、お湯の温度、蒸らし、速度、色々な条件で 微妙に変わってきます。
プロでもいつも思い通りの味を出すことはむつかしいといわれています。
思い通りにいかないから、私たちは「こだわりの一杯」「納得の一杯」「極上の一杯」を求めて、その過程を楽しんで見るのも、心を豊かにしてくれます。



おいしいコーヒーを飲みたくても、それぞれのコーヒーが持っている味の特徴、風味が自分に合っていなければ、おいしいとは思いません。
それには、一つの産地の銘柄だけで入れた、いわゆる「ストレートコーヒー」で飲んでみて、自分の好みを知ることです。
専門店でストレートを注文して飲んでみるのが、近道かもしれません。

コーヒーの味のむつかしさは、産地や生産者もさることながら、それと同じぐらい、いやそれ以上に、焙煎の仕方で決定されるということです。
それだけに焙煎がおもしろく、奥深いということにもなるわけですが、同じ生豆(なままめ)でも、浅煎りと中煎り、深煎りではまったく違った味になります。
これは生産国の違いよりはるかに大きい。
一般的に深煎りするほど酸味がなくなり、苦味が強くなり、浅く煎るほど酸味が増して、苦味が少なくなります。
ストレスの多い人ほど苦味を求めるようです。
都会ほど深煎りが好まれる傾向が強いようです。
緑茶の世界でも、より濃い目のお茶が最近の人気商品なのもコーヒーの世界と共通部分があるのかも・・・
<焙煎が生み出す・・・アロマ>
コーヒーの風味の中で重要な要素である芳香のことです。
生豆が熱せられて香気成分が形成されます。
生豆の臭みからは想像できない絶妙のアロマが、我々の心を癒してくれます。

焙煎したコーヒー豆をミルを使って粉末にすることを挽く(グラインド)といいます。
この引き方によっても味が左右されます。
粉が細かすぎると、コーヒー本来の味以外の余分な味まで溶け出すことがあります。
逆に粒が粗すぎると、香りやコクが出にくく、水っぽい味になってしまいます。
また、臼式の挽き方では摩擦熱が発生して香りが失われやすくなります。
この摩擦熱にこだわる人には、最近は豆を切り刻むカッティング式のミルも出回っています。
専門店で挽いてもらって購入するなら、挽き方に注文をつけて好みの粗さの粉にしてもらいましょう。

エスプレッソでは、極細挽きか細挽きを使います。
引用 コーヒーハンドブック UCC上島珈琲株式会社 編 池田書店
ひとつの産地だけのコーヒー豆を焙煎したのがストレートコーヒーですが、いくつかの単品を混ぜ合わせることによって新しい味を作り出し、いわば自分だけのコーヒーの味を創造することは、大きな楽しみでもあります。
これはっ・・という味になったら親しい人にも試飲してもらい、「この味はどういうブレンドなの?」なんて訊かれたら嬉しいものです。
ブレンドの基本的な考え方は、自分流の好みの味を探すこと。そのためには生産地の特徴を生かすとともに、その豆の短所を補ってより一層風味をよくすることにつきます。
最高の豆だけを配合しても、必ずしも美味いコーヒーにはなりません。
ベースとなる豆を30パーセント以上は使ったほうが安定します。
抽出時間が違う豆を配合しない。
たくさんの種類を配合しない。
4種類が限度。
ブレンドするときの基本的は組み合わせを考えてみます。

◇ 楽しく、おいしいバリエーションコーヒー

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お茶が入りましたよ~